新年を迎えて2週間あまりが過ぎた。例年より降雪は多くなったが、まずは平穏な年末年始となり、安堵している。

さて、 今年はどんな年になるだ ろうか。

「日本の歴史の転換点は約80年周期で訪れる」という。

今年は戦後80年の節目の年。長岡にとっては長岡空襲から80年、さらにその80年前には北越戊辰戦争があった。わたしたち長岡人には、二度の戦災から立ち上がり発展を遂げてきた歴史と経験知がある。これを強みとして、なすべきことを着実に実行する年にしていきたいと考えている。

■ 拠点都市たるニーズに応えうるまち

昨年11月、公益社団法人経済同友会が、地方創生の加速に向けての報告書を発表した。

その中では、人口10万人~30万人規模の自治体が周辺の小規模な市町村の医療・商業・交通インフラなどの都市機能を担っているとし、その自治体の活力が失われると、圏域、地域全体の崩壊に繋がりかねない、とまとめられている。

これからの地方創生は、国が地域の拠点となる地方都市に集中投資をして、それらをつなぐ「拠点ネットワーク型」の政策展開になるだろう。

長岡市は中越圏域の拠点都市たるべく、医療・福祉・教育・子育て支援のさらなる充実、イノベーションを通じた産業振興などにより、都市機能をさらに高めていく。そして、人の流れや企業の拠点分散需要の受け皿となり、「選ばれるまち長岡」に向け、まっすぐに進んでいきたい。

■真の子育て日本一へ

昨年暮れに「共働き子育てしやすい街ランキング」の最新版が発表され、長岡市は全国23位、北信越では2年連続トップとなり、大変嬉しく感じている。今年は不登校対策や発達支援のモデルを確立し、「真の子育て日本一」を目指して質の高さを追求してゆく。

また、昨年は長岡教育情報プラットフォーム「こめぷら」と、中央図書館の子どもの読書活動の取り組み(過去のブログ参照)が、文部科学大臣表彰を受賞した。学校外の学びの場を充実させ、オール長岡で子どもの学びを支えるための環境を更に整えていきたい。

■地域コミュニティ機能の維持・強化

今年は、第1次市町村合併から20周年でもある。

これまで地域と行政が一体となり、地域の個性が輝くまちづくりに取り組んできた。これからも、支所地域や中山間地域においては、高齢者の見守り、医療や生活交通の確保、コミュニティへの支援、鳥獣被害対策の強化などに堅実な取り組みを続けてゆく。みなさまからもアイディアをいただき、試行錯誤もしながら、創意工夫で地域を見守っていく。

 

■長岡モデルの産業振興

産業分野については、地元企業の生産性と付加価値が高まるよう、長岡版イノベーションやデジタル化・DX支援をさらに加速させる。

現在、長岡駅前では、民間投資による企業進出が相次ぎ、新たな宿泊施設も開業予定。令和8年度には、ミライエ長岡がフルオープンを迎え、4大学1高専や長岡商工会議所、金融機関、国際交流センターなど、ざまざまな分野の支援機関や専門人材が集積している。

企業誘致や新産業団地の整備による若者や女性の働く場の創出・UIターンや外国人材の受け入れによる人材確保・インバウンド誘致や交流人口の拡大・脱炭素化再生可能エネルギーの導入・スマート農業バイオエコノミー等の推進などにより、油断なく地域経済の実力強化を目指している。

■今年は大きく動く年に!

長く続いた日本のデフレ時代は終わったようにみえる。

デフレ時代は、新規投資はなるべく控え、新しいことへの挑戦はしない方が賢い、というのが企業心理だった。実質所得が減少して需要の拡大(市場の拡大)は望めず、GDP(国内総生産)も伸びないなかでは、当然の選択だったといえるだろう。

インフレ時代に突入し、金利も上がり、物価も上がり、賃金もゆるやかとはいえ上がっていく。企業活動を活発化し、積極的に売上と利益を伸ばしていかなければ生き残れない時代となった。まさに「動くこと」が大切だ。

今こそ、長岡のまちづくりの原点である「米百俵の精神」と「市民協働」に立ち返り、NAGAOKAながおかで一致団結し、明るく輝く未来を目指して「活発に動く年」にしていきましょう!

   関  連  記  事 :  がんばる地域企業への支援 《引力》のあるまちづくり 地域のホットスポット “コミセン” “不登校”に寄り添う 

 

 タイトル画像 : 

米百俵の群像(千秋が原ふるさとの森)