先月23日(火)、長岡市立中央図書館が令和6年度子供の読書活動優秀実践図書館  文部科学大臣表彰」を受賞した (全国で44館が受賞) 。

読書──よい本を読むこと──は、子どもの成長にとって、はかり知れないほど大きな意味を持つ。子どもに本に親しんでほしいと思う親御さんも多い。長岡市でも、子どもが読書を通じて豊かな感性を育み、これからの社会を生き抜く力を培うことができるよう、子どもの読書活動推進計画を策定し、さまざまな取り組みを行ってきた。

このたびの受賞で、長岡市の図書館の活動が高く評価されたことを、大変うれしく思う。 

今回は子どもの読書を後押しする図書館活動を紹介したい。

 

    長岡市立中央図書館

 

 

■親子で楽しめる「おはなし会」

 

令和6年5月2日(木) おはなし会チビッコタイム  長岡出身の絵本作家・松岡達英さん作「ぴょーん」の読み聞かせ

昭和59年(1984)に、互尊文庫で「おはなしボランティア」が発足。以来、40年にわたり「おはなし会」として絵本の読み聞かせや親子工作などを行ってきた。

現在、150人のボランティアの皆さんが精力的に活動し、中央図書館では火曜日~土曜日のほぼ毎日と第一日曜日に実施し、実施回数は年間200回を超える。

おはなし会では、開始とともに子どもたちが急に静かになるという。絵本を見つめお話の世界にひたる姿も印象的だが、読み終わったあと、一様に満足そうな表情を見せてくれるのがほほえましい。その本を借りて帰る子もあるそうだ。リピーターも多く、親子同士の交流の場にもなっている。だれかといっしょに本の世界を体験することで、楽しさは倍になる。

「親が選ばないような絵本と出会えるのでうれしい」「親の自分も子どもと一緒に楽しめる」「わらべうたや手遊びが楽しい」「工作で作った折り紙を持ち帰れるので子どもが喜ぶ」と好評だ。 

ボランティアの皆さんからは、「子どもたちからパワーをもらっている」「本好きの子どもたちが増えることがうれしい」「コロナ禍で活動できなかった時は辛かった」などの声が聞こえ、ボランティア活動の活力にもなっているようだ。子どもたちとの心豊かな体験づくりにご尽力いださり、心から感謝を申し上げたい。

 

 

■子どもたちに大人気「米百俵号

 

運行開始当初のながおか号(長倉ステーション)

移動図書館車「米百俵号」。その前身は、昭和27年(1952)に運行を開始した「ながおか号」だ。
当時、長岡の図書館は互尊文庫だけだったため、館外活動の一環で導入された「ながおか号」は、多くの人に読書の楽しみを運んでくれた。


平成14年(2002)、名称を「米百俵号」に変更し、現在はマイクロバス型と軽トラック型の2台が巡回。令和4年度はイベントなどへの特別巡回も含め、約6,700人が利用し、約5万冊を貸し出している。 

現在、市内の保育園や小学校、夏休み中の児童館、児童クラブなど98箇所を巡回し、本の貸出を行っている。「米百俵号」が到着すると、子どもたちは走って駆け寄り、楽しそうに本を手に取り選んでいる。

「米百俵号ミニ」の市内保育園訪問

 

■司書おすすめの絵本セット

 

「キッズパック」を手に取る子ども

中央図書館では、「ゆっくり絵本を選ぶ時間がない」「どの絵本を選んだらよいかわからない」といった保護者の声に応え、年齢別絵本3冊をパックで貸し出している。

令和元年(2019)に0歳から2歳向けの絵本「ベビーパック」、令和2年度に3歳から5歳向けの「キッズパック」、昨年度に2歳から3歳向けの「ベビーパック2さい」の貸出を開始。

司書がテーマごとに選定した絵本セット(パック)は大変好評で、どのパックも年間で各1,500組の貸出実績がある。これからも、工夫を重ね、充実させていく。

 

 

■長岡の子ども100冊「よもよもブックス

 

中央図書館の「よもよもブックス」コーナー

有識者や学校関係者など4人の選定委員の意見を踏まえ、おすすめ本を募る市民アンケートの結果も参考にして、乳幼児から中学生に読んでほしい本100冊を令和4年3月に選定した。

この100冊を「よもよもブックス」と呼んでいる。市内図書館にコーナーを設けて展示、貸出、リストの配布を行なっているので、ぜひご利用いただきたい。希望する学校や園には本の貸し出しもしている。

 

このほかにも、「としょかんサマーチャレンジ」や子どもたち向けの広報誌の発行など、読書を楽しむ環境づくりを推進中だ。

その成果だろうか、児童書の貸出冊数は10年前から約4万冊増加。市内小学生(モデル校4校)へのアンケートでも「本を読むことが好き、どちらかというと好き」と答えた児童の割合は、平成28年の78.9%から令和4年には81%に増加した。

 

長岡出身の「天才プログラマー」の称号を持つAI研究者で、小学生の頃から中央図書館に毎日のように通っていた清水亮さんは、「私は長岡の図書館に育てられた」と語る。子どものころの読書は、人生にとってかけがえのない宝になるはず。そして、いったん身についた「読書習慣」は一生ものだ。

未来を担う子どもたちが「読書は楽しい」と感じるよう、図書館の活動をさらに充実させていく。

 

   関  連  記  事 :  学校外でも学べる “ミラクリ” 新しい互尊文庫

 

 タイトル画像 : 

令和5年12月 冬のお楽しみ会  ボランティアによる読み聞かせ風景