患者さんの疾病傷病に関する情報を、医療/介護/救急の現場で共有できれば、適切な治療やケアに役立つのではないか?  ということで始めた のが長岡市の「フェニックスネット」だ。現在、185の医療・介護等の機関が参加し、同意くださった市民5,300人の登録(前年比で約50%の増)で運用している。
処方薬やかかりつけ医療機関・在宅診療の記録といった必要データ(医師や看護師、介護士が情報を更新する)をタブレット端末に入れ、関係機関が共有することで、ふだんの医療介護はもちろん、容体の急変にも的確かつ迅速な対応をかなえる安心システムである。

 

 

長岡が先進的なのは、消防本部の救急隊員がこの情報を使って判断できる点で、まだ全国的にも珍しい。市の救急車15台すべてにタブレット端末を搭載。患者氏名さえ分かれば、現場で即時に医療・介護情報を把握できるため、より適切な救命救急処置と迅速な搬送が可能になった。この結果、搬送時間は4分ほども短縮された! ※ちなみに通報から救急車到着まで平均7-8分

 

こうした新しい技術の普及は、まだまだこれからだが、システムが標準定着してから導入しようという発想では遅すぎ──救命救急の場合なら、助かる(あるいは障害を残さない)ためには、ごく初期の「たかが数分」の対応が決定的──だ。

フェニックスネットは、情報共有のメリット・必要性に気づき、患者当事者を含めた関係者一人ひとりが日々開発発展させていくものだ。ゆくゆくは長岡を中心に中越圏域への拡大について提案していきたい。

 

 

 冒頭画像は:長岡市救急隊員の活動風景