前回、「長岡版ネウボラ」を担う大きな力になっている母子保健推進員ぼすいさんの活躍を紹介した。きょうは、”ネウボラ” について お伝 えしたい。


 「長岡版ネウボラ」では、子育ての駅子育て支援センター母子保健推進員助産師などと連携し、一人ひとりのニーズに合わせたよりきめ細かな──最近は祖父母も働きに出ているケースが増えている──子育て支援を行っている。※ 「ネウボラ」は、ほとんどの女性が働くフィンランドの、妊娠/出産/育児を切れ目なくワンストップ支援する体制または拠点のこと。フィンランド語で「助言の場」の意。

計画的な支援のために策定したのが、平成27年の「長岡市子育て・育ち“あい”プラン」だ。産前産後サポート保育サービスの充実はじめ、子育ての駅の拡充子どもの貧困対策など、妊娠期から出産・育児まで切れ目なく、地域や社会全体で子育てするまちを推進してきた。

 

新年度は、産後ママの心身ケアをもっと充実させる。これにより、年々積み重ねてきたものが、また一歩進むはずだ。

 

 

親子保育園型産後デイケアるーむ「ままナビ」 で


[ 新年度から新規導入 ]
1.
 日帰り型産後デイケアるーむ「ままリラ」の時間延長

  ・イブ二ング枠 1720時を新設

産後ケアコーディネーター(助産師)2名が常駐する「ままリラ」は市内に2カ所ある。平成30年度の利用者数は369人。

2. 宿泊型産後ケア事業を導入(委託)
  ・赤ちゃんと一緒のママに安心してレスパイト(休息)してもらうためのケアつき宿泊サービス
   対象:長岡市に住所があり、産後概ね4か月未満の産婦と新生児   ※出産直後から可
   内      容  : 心身のケア、育児指導、休息など

   利用日数: 7日以内  
   実施場所:小千谷綜合病院(委託事業として実施)
   利  用  料: 23,500円/日
   (利用者負担 5,000円で調整中。食事代別

3. 多胎児家庭への支援と拡充
  ・母推さん母子保健推進員による寄り添い支援を、多胎児家庭は3歳まで延長  cf.通常1歳まで
  ・「ままリラ」「ままナビ」で多胎児の親の集い(各1回/月)
  ・「ままのまカフェ」で多胎児家庭とお茶会開催(年3回)

4. 産前産後家庭生活応援事業をさらに手厚く 
  ・家事育児の援助サービス(助産師会,シルバー人材提供)の利用助成を広げ、自宅外で受けたサービスも対象とする。

5. 支所地域の支援充実
  ・保健師による個別継続支援に加え、専門職(助産師、栄養士、歯科衛生士など)と保健師とのチーム体制を整備する。

 

子育ての駅 「てくてく」

 

子育てのゴール(目的)を子どもの自立、と考えると、正念場は思春期を迎えたときではないだろうか。パパ・ママは、そのしごとを責任をもってやり遂げる。

子どもが小さい時は、むしろ育児を存分に楽しんでほしい。実際、子どもたちは光だ、喜びだ、幸せの源だ──。
とはいえ、身体的負担が最も大きいのが産前産後を中心としたこの時期である。
「助けがなくても大丈夫」と思う方も、遠慮なく「長岡版ネウボラ」を利用して、経験者から助言をもらいながら、負担が過重にならぬよう色んなサポートを受け取ってほしい。

長岡は子育てするのによいまちだ、と広く感じてもらえるよう「長岡版ネウボラ」を進化させていくことは、米百俵のまちの責任であり、行政にとっても、またボランティアのみなさんにとっても、この上ない喜びだ。


   関 連 デ ー タ : 
長岡市の出生数:2013年 2,161人 → 2018年1,856人(5年で▲305人)
合計特殊出生率:2013年 1.50人 → 2018年1.47人(全国1.42人、新潟県1.41人)


 関連記事アーカイブ:   ぼすいさん50年 

 タ イ ト ル 画 像: 産後デイケアるーむ「ままリラ」で

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