ながおか市民協働センターに参加登録する市民団体は、年々増え続けてきた。

H29年度 227 → 30年度 306 → R元年度 370 (団体)

新年度は2,000万円(令和元年度執行額 1,514万円)の予算を提案しているところだ。アンケートでは、各団体が行政に期待することのトップ3は、補助金などの経済的支援、活動PR支援、情報提供となっている。(下図のとおり)

 

 

有効回答182団体(一般:143+NPO:39)      

 


アンケート結果を受け、改善を試みたい。

[新年度から改善]
・市民活動に関する相談窓口の統一と情報の一本化
・補助金窓口のワンストップ一か所
 ※ 市民協働課の市民活動推進事業補助金と地域振興戦略部の地域コミュニティ事業補助金を統合

これにより、活動の横展開と市民活動の新たなプレーヤーの登場を促し、内容の充実、団体の組織力の向上を図る。

行政の手が行き届かない分野の課題には、みなさんの力が欠かせない。行政がこうした活動をしっかりと支援し、市民や団体の相互交流やネットワークづくりの場を提供するのは、「公」というものが行政と市民の双方で協力しながら担っていくものだからだ。

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では、市民活動に対する補助金とは、どのようなものだろうか? 

市民活動への補助金には、「おおやけ」を担う団体やグループが自立的に発展成長し、参加する一人ひとりの自立と社会参加のきっかけになる、という大きな意義がある。いわば市民への投資の意味あいが大きい。
逆に、補助金への依存が大きくなると、継続的な公費投入が既得権化して、平等性・公平性に疑問が出るとともに、活動が自立するチャンスを奪いかねない。市民と行政が共同で「公」の役割と機能を育て大きくしていくという思いを共有することが大切だ。

このように考えて使ってくださるとき、はじめて補助金の効果が出て、その先に〝協働のまち〟が花ひらくだろう。

長岡市は基本的に、①立ち上げに支援する。②その後は事業別に意義・公益性を考えて支援する。③活動の場(会場や環境)は十分に用意して必要な協力をする。という考え方だ。継続支援が成果を生むこともあり、担当を悩ませる所だが、何のために?という目的意識の中に、市民としての「」が見出せるか否かが鍵ではないだろうか。


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いま、人口減少・高齢化をはじめ地域社会にさまざまな問題・課題が生じている。だが、これをチャンスと捉えたらどうだろう⁇
地域社会の問題・課題を引き受け、「市民のために頑張る団体・組織」や支えあいのプレーヤーを増やしていくことは、共生社会を分厚くするきっかけとなるはずだ。今後も、団体・グループのみなさんと意見交換をしながら市民活動を支援していきたい。

最後に、マーガレット・ミードのこの言葉──わたちたちのまちづくりへのエールに聞こえる──を引用したい。

自ら考える人々の小さな集まりは、世界を変えられる。これは疑いない。実際、そういう人たちだけが世界を(正しく)変えてきたのだ。“Never doubt that a small group of thoughtful, committed, citizens can change the world. Indeed, it is the only thing that ever has.”



補助金の概要
名称:未来を創る市民活動応援補助金
対象:長岡の未来を考え、その実現のために主体的・自発的に実施する公益性のある活動やイベント
補助額:上限50万円で、対象経費の10万円まで全額、10万円を超える部分は80%(現行:上限100万円、20万円まで全額補助 ※高い公益性を有し、将来自立して長岡の目玉となり得る事業は上限100万円)
予算額:2,000万円

タイトル画像:  オンザロックオーケストラの活躍場面から
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