摂田屋は江戸時代から続く醸造の──酒・みそ・しょうゆをつくる蔵元が集まった──町だ。 この醸造の町・摂田屋に、旧機那サフラン酒 本舗「米蔵」が改造オープンした。
町の魅力を新しい世代につなげ、全国発信するため、長岡市は鏝絵蔵 (国の登録有形文化財)などがある旧機那サフラン酒本舗の土地建物を取得(平成30年)し、観光・交流の拠点化を進めてきた。
今回オープンした米蔵はその一部で、摂田屋の情報発信や地元の醸造食品の販売、おにぎりやみそ汁などの軽食コーナーもある。摂田屋生まれのイラストレーター 秋山孝さんの作品や長岡出身の絵本作家 松岡達英さんの展示コーナーもある。
オープンして1週間、ながおか花火館と同様、こちらも連日多くの人で賑わっている。米蔵から隣接する吉乃川酒造の洒ミュージアム「醸蔵」に行ったり、摂田屋のまち歩きを楽しんだり──、早くも人々が集まり、発信の効果が表れている。
今、ウイルス禍で健康な生活が求められている。醸造・発酵の資産を持つ摂田屋なら、このニーズに誠実に応えられるはずだ。そして、人々が健康な食や情報を求めて集う新しい観光・交流の拠点となるだろう。
単なる物見遊山 や 暇つぶしの観光とは違う、じょんのび※しながら『意味のある観光』に来ていただけることをアピールしよう。これは言葉だけの宣言文句ではない。長岡版イノベーションの一環として、4大学1高専・地元の長岡農業高校をつなげ、バイオエコノミー※の拠点に育てていくことで内容がホンモノであることを証明していきたいと考えているのでご期待いただきたい。みなさん、ぜひ、ご協力を!
※じょんのび jon-nobi 新潟地方の方言で「ゆったり、のんびり」の意
※バイオエコノミー Bioeconomy
バイオマス(生物資源)やバイオテクノロジーを活用して、気候変動や食糧問題といった地球規模の課題を解決しながら、持続可能な成長を目指す経済活動全般もしくは考え方のこと。
関 連 記 事 : モウイッテミタ? ながおか花火館 サステナブル!『摂田屋・宮内』のまちづくり
タイトル画像: 2020/10/17 米蔵オープンでのあいさつ風景