猛暑が続いている。年々、夏の厳しさが増してゆく…. と心は翳る。78年前のあの日も、暑い夏の日だった── 。

長岡空襲から78回目の夏を 迎えた。

昭和20(1945)年8月1日、長岡市街地に降り注いだ焼夷弾による空襲と、これに先立つ7月20日、左近の信濃川の土手付近に投下された模擬原子爆弾により、現在分かっているだけで1,488人もの尊い命が失われた。それだけではない。日中戦争や太平洋戦争において、8,996人もの方々が犠牲となっている。 

この事実を、私たちは語り継いでいかなければならない。「平和がいかに尊いものであるか」を次の世代に伝えていく責務がある。

今年も「長岡市恒久平和の日」である8月1日に平和行事を行い、長岡まつりを開催する。

 

昨年の「長岡市平和祈念式典」
代表献花

 

 

 

 

 

 

■ 8月1日の平和関連行事

 

アオーレ長岡のアリーナで、「長岡市平和祈念式典」を開催する。

昭和60(1985)年に始めた「平和都市宣言市民の集い」から、恒久平和の日条例が制定された平成27(2015)年に名称を変えてから今年で9回目となる。黙とう・献花、長岡空襲の話、非核平和都市宣言の朗読などに加え、今年は長岡の平和の折り鶴を原爆被災地の広島へ届けることになっている。8月6日(日)に広島市で開催される平和記念式典へ参加する中学生が、市内の小学生が折った折り鶴を持って行ってくれる。想いをつなごう!
     ※昨年はコロナに配慮して参加を約230名に絞ったが、今年は約600名が平和への想いを発信する

式典後の「ながおか平和フォーラム」では、ナガサキ・ユース代表団の大学生2名による平和へのアピール、弦楽四重奏アンサンブルオビリーによる「慰霊と平和への祈り」の演奏が行われる。平和祈念式典と平和フォーラムは、今年から長岡市公式YouTubeチャンネルでの生配信を実施するので、ぜひ多くのみなさんからご覧いただきたい

20周年を迎えた長岡戦災資料館では、市民献花を行う。題して「鎮魂たむけの花」。場所は3階学習室だ。長岡空襲で亡くなった方々を追悼するための献花で、どなたでもご来場いただける。会場内には空襲殉難者の遺影なども展示する。


この他にも、戦災殉難者慰霊祭(平潟神社)や墓前法要(昌福寺)、平和祈願祭(平和の森公園)、柿川灯籠流し、慰霊の花火「白菊」の打ち上げなど、さまざまな行事が行われる。

長岡空襲の記憶を風化させることなく、途切れさせることなく、次の世代へ継承していこう。

 

平和像 (平和の森公園)の中には銅版に刻まれた「昭和二十年八月一日長岡市戦災学徒名簿」が…

 

 

■ 今年も「長岡まつり」で世界に発信

 

今年の長岡まつりは、4年ぶりに本来の形での開催となる。
8月1日(火)の平和祭は人数制限なし。3,000人以上が参加する大民踊流しや神輿渡御などが行われ、2日(水)・3日(木)の昼行事は、子どもから大人までが楽しめるイベント盛りだくさんとなっている。


○1日(火) 
平和祭(大手・すずらん・セントラル通り)
      スペシャルライブ、大民踊流し、越後長岡神輿渡御など

○2日(水) 観光ふれあい広場(アオーレ長岡) 
      長岡の特産品販売や観光情報をPRなど

○3日(木) わんぱくおまつり広場(大手・すずらん・セントラル通り、アオーレ長岡)  
      歩行者天国やお笑いライブ、チアリーディングなど

 
今年も多彩な平和関連行事、そして大花火大会を通じて、長岡の「慰霊・復興・平和への祈り」とのメッセージを、世界に向けて力強く発信していこう。

 
神輿渡御 (みこし)
大民謡流し

 

 

 

慰霊と鎮魂の花火『白菊 (しらぎく)


   関  連  記  事 :
 長岡空襲 長岡が願う恒久平和 ホノルル長岡姉妹都市 10周年   

                
 タイトル画像:
 
3年ぶりに開催した昨年の「長岡平和フォーラム」

市内中学生に募集した平和に関する作文・ポスター・標語の入賞者による作品発表