9年前、長岡市の自殺死亡率が新潟県の平均を追い越してしまった。その後、減少期があったが、6年前にまた上昇して県平均を再度上回った 。 (下のグラフに見る通り。H23年の減少は東北大震災の心理的影響か?? )
きわめて心配なことだった。
「だめだ。自殺を減らそう」と、市のスタッフに言ったのが三年前。最新データ(H27年)は、依然として深刻だった。なんとか新潟県の平均を下回ってくれたのが、一昨年、平成29年であった。
この間に、市独自のプランづくりをスタートさせ、ゲートキーパーの養成に力を入れた。「死なないで」「死ななくても大丈夫」と伝える人たちを増やし、地域全体の意識をじわじわと変容させて行く取り組みだ。
さらに根本的に自死の数を減らすには、もっと根の広がった視点が必要だろう。そうだ、一人ひとりが子ども時代からよりよく養育され、生きる力の源が尽きることのない『人』に成長してほしい、そのための環境も整えてやらねば。
広くみなさんのご理解と協働にも期待し、自死の数が下降線をたどり続けるために、今後も息の長い取り組みを進めて行きたい。
その他のデータを下に掲載する。いずれも平成30年版である。なお、厚労省が現在使っている自殺という言葉を用いたが、徐々に自死という表現に変えようという意見には賛同したい。
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