「日本酒で乾杯!」が長岡の飲酒文化として定着してきたように思う。

 長岡市日本酒で乾杯を推進する条例は、 平成26年6月に議員発議によ り県内で初制定され、今年で10周年になる。この条例を嚆矢として、市は酒どころ・長岡の魅力と文化を伝えてきた。

新潟県は全国一位の酒蔵数を誇る。その中でも、長岡市は県内最多16もの酒蔵がある酒どころだ。それぞれの蔵に多彩な銘柄があり、県内はもとより全国に多くのファンがいる。長岡の大自然が育んだ良質な米ときれいな水、杜氏とうじの卓越した技術により、おいしい日本酒がつくられている。

さて、昭和48(1973)年に170万klを超えていた日本酒の国内出荷量は、令和4(2022)年には40万klまで減少してしまった。人口減少や嗜好の多様化などが原因として考えられる。

その一方、日本酒の輸出額は成長を続けてきた。令和4年度(2022)まで13年連続で最高額を更新する好調ぶりだ。海外での知名度や評価は年々高まっている。国は、日本酒や焼酎など「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録を目指している。

 

そこで今回は、長岡市の日本酒を盛り上げるイベントを紹介しよう。

 

 

■日本酒で乾杯条例10周年を盛り上げる

       長岡駅連絡通路の横断幕

 

前述のように、「乾杯条例」は今年10周年を迎えた。

市内の蔵元が造る日本酒の更なる普及促進と伝統文化の継承を図り、長岡を盛り上げようと、さまざまな取り組みを行う予定だ。すでに、長岡駅などでポスターや横断幕を目にされた方も多いと思う。

 

 
乾杯条例10周年記念イベント「ふるさと長岡の恵みに乾杯!
  • 日 時:6月25日(火)  17時30分~18時30分
  • 会 場:アオーレ長岡ナカドマ
  • 内    容:市民一斉乾杯、全蔵元からの「ふるまい酒」、各酒蔵おすすめのお酒が当たる抽選会、協力店での乾杯無料サービス「乾杯クーポン」の配布など

当日は、「あったか横丁」も同時開催(16時 ~19時)。地元の発酵食品を使ったおつまみを味わえる屋台で、日本酒を味わい、みんなで盛り上がろう!

 
長岡最大の日本酒イベント「美味しい酒にアオーレ 越後長岡酒の陣
  • 日 時:9月21日(土)  3部制(1部:11時~13時、2部:13時30分~15時30分、3部:16時~18時)
  • 会 場:アオーレ長岡アリーナ
  • 入場券:前売券3,500円(6/21販売開始) 当日券4,000円 ※全席指定、20歳未満の入場不可

今年は、9月3連休の初日に開催。長岡の酒が勢揃いする。
蔵人との交流も魅力の「酒の陣」は、乾杯条例10周年の特別企画。記念ノベルティのプレゼントや日本酒コンシェルジュの配置、乾杯交流コーナーの設置など、おたのしみが盛り沢山。
昨年好評だった、近隣の飲食店との連携企画、「長岡まちのみ」も予定している。

昨年の酒の陣。市内15の蔵元から69種類の地酒が集まった。約1,900人が来場

 

③ 10周年 特別広報 ポスター&インスタ

シドニー五輪競泳銀メダリストの中村真衣さんなど地元出身著名人を起用したポスター1,000枚を市内飲食店等で掲示。長岡駅連絡通路等では横断幕でアピール中。同時に、「越後長岡酒の陣インスタグラムで、蔵人出演の「日本酒の飲み方動画」やイベント情報などを発信し、年間を通した機運醸成をプロモートする。

「越後長岡酒の陣」のインスタグラム。イベント紹介やインタビューを掲載している。ぜひフォローを。「nagaoka_sakenojin」

 

■世界に長岡の日本酒を発信

 

市は、これまでも国内はもちろん、ホノルルなど海外向けにも長岡の日本酒を紹介してきた。摂田屋地区には複数の蔵元があり、旧機那サフラン酒本舗『米蔵』吉乃川 酒ミュージアム『醸蔵』などは県内外からの観光客でにぎわっている。

 

長岡の酒造文化を発信する取り組みは今後も継続し、日本酒ファンを増やしていくつもりだ。

多くの皆さんに、お店で、おうちで、イベントで、「日本酒で乾杯!」で楽しんでいただきたい。
とはいえ、長岡藩ゆかりの「十分盃」の教訓もあるので、飲み過ぎないよう、ほどほどに……。

   関  連  記  事 :  サステナブル!『摂田屋・宮内』のまちづくり バイオ文化を紡ぐ『醸造の町』

 

 タイトル画像 : 

長岡市出身の著名人を起用したポスターや横断幕で機運醸成を図る。

ポスターは1,000枚を市内飲食店等で掲示