若い人たちの働く場がない──というのが、地方から若者が出てゆく大きな原因の1つだとされてきた。しかし、長岡には若者を求める優良企業が数多くある。
さらに、首都圏企業が長岡市内にサテライトオフィスを次々に開設するなど、新たな形の雇用「NAGAOKA WORKER」も生まれてきている今、人間らしい生き方という原点に戻れば、「大都市がイイ」という価値観が変わっていくのは間違いない。
長岡市では、働く場と働き手のマッチングに力を入れることで、若者定着・Uターン・Iターンがよりよく進むと考えている。
こうした動きについて最新情報をお届けしよう。
■ 県内学生向けインターンシップ支援
今年6月から、企業は、インターンシップ(就業体験)での評価を踏まえて学生を採用できるようになった。採用選考基準に実地体験であるインターンシップの評価が加わることで、企業にも学生にも、より納得性の高い採用結果がもたらされる。
長岡市では、さらなるU・Iターン促進のため、県内学生が市内企業へのインターンシップに参加しやすいように、「長岡市インターンシップ実践応援給付金」を用意している。
支援内容:交通費(2,000円/日)
宿泊費(2,500円/泊)などの経費を給付
※ 上限は1人4万円(限度内で何回でも利用できる)
申請期間:8月1日(月)〜2月17日(金)
市内企業のインターンシップ情報等は、今年立ち上げたWeb サイト「長岡しごと場」をご覧いただきたい。
※なお、県外学生などを対象したインターンシップの支援は、新潟県が「U・Iターン学生就職面接等交通費助成事業」で行っている。
■ 留学生のインターンシップ受け入れ支援スタート
長岡市は、「長岡グローバル人材活躍推進協議会」を立ち上げ、市内企業や大学などや国と連携して高度外国人材が市内企業で活躍できる環境づくりを進めてきた。 過去ブログ記事はこちら
現在長岡には、市内4大学1高専15専門学校に通う海外留学生が300人以上いるが、市内企業を知らないまま卒業してしまう学生も多い。一方で市内企業においては、優秀な人材の確保に向けて外国人材の採用を検討しているものの、社内体制が整っていなかったり、出会いに恵まれていないなどの課題がある。
このもどかしいカベを超えるため、市では「留学生対象インターンシップマッチング事業」を始めた。留学生と市内企業のマッチングをもっとスムースに進めていきたい。
対象企業:留学生を受け入れる市内企業
支援内容:学生に支給する交通費・昼食代・保険料などの経費を補助
1人日額5,000円×日数 ※上限20日
申請期間:8月1日(月)〜3月10日(木)
すでに複数の企業から申し込みがあり、好調な滑り出しだ。多くの企業から活用いただけば、優秀な外国人材の採用につながると期待している。
■ Uターン交流会〜地元企業とつなぐ
8月10日(水)、市内企業への就職に興味がある学生と市内企業との交流会「NAGAOKA WAKU WORK(ながおか ワクワーク)」をアオーレ長岡で開催した。
市内企業への就職を考える学生からの「企業の情報が少ない」という声を受けて実現したもので、企画は、ながおか・若者・しごと機構。
これから就活を始める学生など19人と市内企業17社が参加した。
就職説明会と違い、気軽な雰囲気の中で、参加した学生たちは企業の特徴や長岡での多様な働き方の情報をつかみ、就職活動が本格化する前に、地元で働くことや暮らすことのイメージを膨らませていた。
実家を離れて学ぶ長岡出身の学生のUターン就職や、市内4大学1高専15専門学校の学生の市内定着をサポートする人脈づくりにも一役かったのではないだろうか。
参加した学生からは、「地元での就職活動に不安を感じていたが、企業の人から直接話を聞けて不安が和らいだ」などの声が聞かれ、参加企業からも、「就職説明会ではないため、気軽にコミュニケーションが取れ、Uターン就職を希望する学生たちの希望や悩みなどを知ることができた」と雰囲気も良好だったようだ。
長岡市はこれからも、インターンシップ支援や学生と企業との交流会など、さまざまな取り組みを通して、市内企業で働くU・Iターンを推進していく。長岡で暮らしながら首都圏企業にリモートワークで勤務する新しい働き方「NAGAOKA WORKER」(関連過去ブログはこちら)とのシナジーを醸成しながら、長岡で働く若者を増やし、私たちのまちの明るい未来をつくっていこう。
関 連 記 事 : 外国人人材 長岡ワークモデル NagaokaWorker始動!
タイトル画像: 長岡技術大学の留学生(画像左手前の2人)がインターンシップ体験する現場から(株式会社 サカタ製作所 令和2年2月)