いよいよ白いものが降る季節になってきた。
昨年は記録的な暖冬・少雪だったが、今年は平年並みの予想だ。マイカーお持ちの皆さん、 スタッド レスタイヤへの交換はお済みだろうか。

 

11月10日(火) 山古志地域で初雪を観測〜気温が高かったためすぐに融けた

長岡市の機械除雪の道路延長は今冬で1,524km(長岡市~山口市の直線距離の2倍にも相当)で、平成29年度の大雪では、道路除雪対策費 26億円と過去最大の負担となった。問題は雪の量だけではない。ゲリラ豪雪や除雪を担う建設業界の慢性人手不足やなど、環境や社会情勢の著しい変化への対応に迫られている。

これら課題を解決すべく昨年8月に立ち上げた「長岡市除雪イノベーション研究会」では、産学官界の専門家を集め、議論を進めてきた。

I C Tアイシーティー 除雪車の有用性の検討
I o Tアイオーティー を活用した消雪パイプの節水化
◉積雪深の遠隔測定 など

さっそく今冬から、◉除雪イノベーションで除雪車両のオベレーションを進化させる今年の除雪技術実技講習会(道路除雪経験おおむね3年未満の若手オペレーター向け)では──、実際に、除雪車の走行位置や障害物を音声などで知らせる「ガイダンス装置」を搭載した除雪ドーザの運転操作オペレーションを体験してもらった。

写真下▼11月13(金) 11社15名が参加

 
ガイダンス装置搭載の除雪ドーザの操作(実地体験) と ドーザ外観

(1)事前に路線の地図データを作成し、(2)現場で位置情報を取得することで、除雪車の位置をセンチ単位で把握する。センターライン / 路肩 / 障害物などが近づくと、ガイダンス装置がタブレットの画面と音声で注意喚起するため、安心して安全に操作できる。優れものだ。ガイダンス装置の導入により、経験の浅いオペレーターの運転支援や人手不足の解消につながるだろう。

研究会では、今年度末をめどに、長岡モデルの除雪技術の調査・研究成果を取りまとめる予定だ。

本格的な降雪活動に備え、関係者一丸となって準備を進め、長岡の冬の交通がより快適に維持されるよう全力を尽くしていきたい。

 

■長岡市除雪イノベーション研究会
 設置日:令和元年8月29日
 構成委員:8名
 ・防災科学技術研究所雪氷防災研究センター 
           上石勲センター長(研究会会長)
 ・長岡技術科学大学 佐野可寸志教授
 ・長岡工業高等専門学校 陽田修准教授
 ・日本建設機械施工協会 穂苅正昭技師長
 ・新潟県融雪技術協会 坂東和郎部会長
 ・長岡市土木部長、交通政策課長、危機管理防災担当課長

■長岡市道路除雪計画の概要
 ○基本方針
  冬期間の降雪による道路交通への阻害を迅速かつ適切に排除し、
  経済活動の確保と市民生活の安定を図ることを基本方針とする。
 ○除雪体制
  12月1日から翌年3月31日まで、本庁、各支所に除雪本部を設置
 ○車道除雪に係る出動判断基準
  積雪10cmで出動判断を行う。
  出動については、降雪時期、気象予測等を考慮した上で判断
 ○除雪延長
  1,524km(車道1,335km+歩道189km)
 ○除雪業者・除雪車台数
  107社・443台

 タイトル画像: 10月29日(木) 長岡市除雪出動式  除雪業者38名が出席。代表者が今冬の無事故・無災害、きめ細かい除雪への決意を力強く表明した。
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