新年度がスタートした。
入学、入社、転職などで、長岡に初めて住む方も多いことだろう。ようこそ、長岡へ!
人生の新たなスタートや節目ともなる4月は、桜の季節でもある。
世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし (在原業平)
願わくは 花の下にて春死なん その如月の 望月の頃 (西行)
桜は、日本人の美意識や死生観に大きな影響を与えてきた。この時期定番の「桜前線」の報道、「お花見」の習慣なども、日本特有のものではないだろうか。
このところの急な気温上昇で、桜前線も長岡に到来した。
今回は、長岡各地にある桜の名所を紹介しようと思う。
〇悠久山公園【長岡地域】
長岡で桜といえば、悠久山を思い浮かべる人が多いだろう。
ソメイヨシノをはじめ、八重桜にしだれ桜、花の色が淡黄緑色の珍しい品種・鬱金などが公園全体に咲き誇る。5月6日(月・休)まで悠久山桜まつり。更に、4月21日までは夜間のライトアップ(18:00~21:00)が行われる。
今年は新たな試みとして、悠久山の桜の開花状況をライブ配信しているので、ぜひ、見頃をチェックのうえ、旬の桜を楽しんでもらいたい。
過去のブログでも紹介したが、昨年、公園内にある長岡の先人たちの石碑を巡る音声道案内と、AR(拡張現実)で先人たちの生涯などを解説するシステムを導入した。こちらも花見と併せて体験してもらいたい。
〇福島江【長岡地域】
大正13年(1924年)、桐の木の栽培の研究をしていた駒野廣治氏が、人々の心を和ませたいと桜の植樹を始めたのが「福島江の桜」のはじまり。
駅までの通勤通学時に写真を撮っている人も多く、市民に親しまれている。川面に映る桜や、散った花弁が浮かぶ様子も美しい。
〇万本桜植樹帯【中之島地域】
与板橋下流から大河津分水路までの約6キロメートルの信濃川右岸道路に沿って、ソメイヨシノなど約1,000本の桜が植えられている。晴れた日には、弥彦山の眺望と咲き誇る桜を楽しむことができる。
〇越路河川公園【越路地域】
公園周辺に約300本の桜がある。野球場やテニスコート、芝生広場、遊具もあり、家族、友人と楽しめる。また公園内の池には土木遺産である旧越路橋があり、桜と共に地域の人に愛されている。
〇妙法寺【和島地域】
参道の桜並木が、頭上に覆いかぶさるように咲いている。市の有形文化財に指定されている二天門の朱色と、桜の薄いピンク色とのコントラストは必見。4月14日までの土日は夜桜がライトアップされる。
〇日本海夕日の森【寺泊地域】
国道402号沿いから寺泊文化センター「はまなす」裏の遊歩道にかけての桜並木。地元小学生が記念植樹した桜を中心に約500本が植えられている。
潮騒を聞きながら桜のアーチを楽しめる。魚の市場通りから歩いてすぐのため、買い物ついでにもおすすめ。
〇栗山沢さくら広場【栃尾地域】
栃尾の栗山沢集落にあるしだれ桜。樹齢120余年で、市の天然記念物に指定されている。
日露戦争で仙台砲兵隊に従軍した村民のひとりが、仙台藩の奥庭にあったしだれ桜の種を持ち帰り育てた。優美な姿で地域に大切にされている。
〇河川緑地たちばな公園【与板地域】
子どもたちに大人気の、恐竜の滑り台や大型遊具があるたちばな公園。ソメイヨシノや八重桜など約300本の桜がある。週末は、親子連れで大いににぎわう。
4月20日(土)からは、公園内にある「与板★中川清兵衛記念BBQビール園」もオープンする。
紹介した以外にも、市内各地に桜の名所がある。一部は市のホームページで開花状況を写真で更新しているので、見頃や場所を確認してもらいたい(こちらから)。
私たちにさまざまな思いを想起させる桜。皆さん、長岡の桜をぜひ楽しんでください!
関 連 記 事 : 悠久山公園を未来につなげ
タイトル画像 : 悠久山公園の桜と郷土史料館