ものづくり長岡の速攻対応
ウイルス禍が長期化する中、長岡のものづくり企業から感染防止対策の新製品が次々と生まれている。高い技術を生かすアイデアに加え、「自社技術を生かして貢献したい」」との思いがあっての成果━━嵐がすぎるのをただ待つのでなく━━まさに、ウイルス禍を主体的に乗り越えようとする意気込みを感じる。
長岡市では、長岡商工会議所とともに、「メイドインながおか感染防止対策製品」の販売促進を支援している。
こんなもの、あんなもの
○ 日本精機(株) |
・足踏み式液体供給スタンド「踏みっシュッSE+」 ・飛沫防止パーテーション「置いとけバー」 |
・飛沫飛散防止シールド 紹介ページ |
・感染防止アクリルパネル 紹介ページ |
・飛沫防止パネル |
・抗ウイルススプレー「ウイルス瞬間ブロック」 |
ユーザ意識がメイドインながおかを改良する
新潟県も、感染防止設備(手指消毒器・飛沫防止パネル等)を導入する際の補助制度を設け、「飲食店認証制度」の受付を開始している。制度利用の際に、ぜひ、市内の飲食業の皆さんからは積極的に「メイドイン長岡」を指名して導入していただければうれしい。使ってみての感想や改良点などのフィードバックも地元同士ならではの取組みになると思う。
(企画する)→(使ってみる)→(フィーバックする)→(改良する)といった商品開発サイクルにみんなで参加してほしい!
そして、だれもが安心して利用できる、飲食・物販・サービスの環境をつくっていこう。そのことで消費が回復し、さらにものづくりの「地産地消」による確実な景気循環が広がっていくはずだ。
ふるさと納税の返礼品にもラインアップし、製品や技術力を全国に発信していく。
分野をこえる広がりを!
こうした新製品開発は、長らく「下請け体質からの脱却」や「製品のブランド化」が課題とされてきた長岡のモノづくり産業にとって、大きな可能性をつくっていく動きだ。
現時点で個々の商品の市場規模を考えれば、さまざまな見方や評価があるだろう。が、注目すべきは、ここにあるデザイン思考による開発方法だ。ニーズに即応しようとする商品企画、それを形にしながらフィードバックをもらい、改良を繰り返して市場の評価を得ていく━━変化の時代に柔軟に対応しようというたくましさを感じるのは私だけだろうか。
メイドインながおか感染防止対策製品は、防災用品としても受け入れられていくことがのぞまれる。県でも、防災関連の製品・技術の開発や、防災に関するさまざまな取り組みのビジネス化を促進する動き(「防災産業クラスター形成事業」)がある。
市としては、今後も、長岡版イノベーション政策で新製品開発の環境整備を進め、また、販路開拓の補助制度やWeb見本市等への出展等への補助などで支援していく。市内企業の持つ高い技術と志が、新たな分野に応用されることで相乗効果を見出し、新たなイノベーションが起こっていくことを期待したい。
■ものづくりWeb見本市等出展支援事業補助金
市内中小企業等の新たな販路の開拓を支援するため、新型コロナウイルス感染症拡大を背景に必要性が高まっているWeb見本市等への出展、開催、開催、これらのためのコンテンツ制作に係る経費の一部を補助する
○対象者 市内に事業所を有する中小企業者等
○対象事業 ①Web見本市等への出展(③と併用可)
②Web見本市等の開催(③と併用可)
③Web見本市等のためのコンテンツ制作(①又は②と併用可)
※来年度以降のWeb見本市等の出展、開催を前提としたコンテンツ制作も可
(今年度はWeb見本市等の出展、開催しない場合も可)
○対象要件 実績報告書を提出する際に事業継続計画(BCP)(任意書式)を提出する
○対象経費 出展料、通訳費、委託費、広告宣伝費、報償費、費用弁償、設備等購入費等
○補助率等 補助率:3分の2以内
上限額:50万円
○募集期間 令和3年4月1日から随時募集 ※予算額に達した時点で終了
○問合せ 産業支援課(TEL0258-39-2222)
■新潟県にいがた安心なお店応援プロジェクト(新型コロナウイルス感染防止対策認証制度)
○制度の概要 飲食店が感染対策を講じ、調査員の現地確認を経て認証し、ステッカーを交付する。
○対象となる飲食店 食品衛生法に基づく許可を受け、客席を有し、新潟県内で営業する飲食店
○受付期間 開始:令和3年6月11日(金曜日)
終了:令和3年7月31日(土曜日)※郵送の場合は令和3年7月31日消印有効
■新潟県感染症対策認証店舗設備導入支援事業
○事業概要 新潟県感染症対策認証を受けた店舗が行った感染防止のための設備整備費等に補助金を支給
○補助金額 1店舗あたり上限50万円(補助率3/4)
○受付期間 令和3年6月11日(金曜日)から令和3年8月15日(日曜日) ※締切日消印有効
○補助対象経費
令和3年4月1日以降に購入・支出した経費で、認証取得に必要な経費で別表に掲げるもの
<対象経費例(一部抜粋)>
施設改修 対人距離確保のための間仕切り工事、レイアウト変更工事、窓設置工事など
設備整備 キャッシュレス決済端末/飛沫感染防止パネル/パーテーション/消毒ボトル設置台
換気設備(必要換気量を満たすもの)、HEPAフィルター付き空気清浄機、加湿器、
非接触型検温器、非接触型消毒剤噴霧器(手指用)二酸化炭素濃度測定器など
※消耗品は対象外
○対象者 ・食品衛生法第52条の規定による許可を受けている新潟県内の飲食店を営む法人又は個人
・認証取得に必要な設備等を整備し、同認証を申請していること
関 連 記 事: 長岡ものづくりフェア2020 ものづくり、ネクスト
タイトル画像: 日本精機(株)佐藤浩一代表取締役社長が訪問し、CO2濃度測定器「CO2ランプ」の説明をうける。現在、市庁舎や学校等でモニタリングに協力している。
※ 表中の写真は、メイドインながおか感染防止対策製品展示会(NaDeC BASE)で撮影したもの