“D X”は今や、あらゆる企業にとって取り組むべき課題となっているとされる。
しかし、 中小企業にとっては 難しい課題であることも現実のようだ。「DXといっても、何から始めればいいのか……」長岡の企業からもそんな声が聞こえるなかで、今年の8月8日(木)、米百俵プレイス ミライエ長岡6階のコラボレーションオフィス内に、ながおかDXセンターがオープンした。
当センターは、日本精機グループと長岡商工会議所、長岡市の「地域DX推進連携協定」に基づき開設されたものだ。事務局はNS・コンピュータサービスが担い、社員2名がDX支援員として常駐している(平日午前10時~午後5時)。
このDXセンターの特長は、長岡の企業の力を活かしてDXを民間主導で進める点にある。
加えて、民間事業者と経済団体(商工会議所)、そして行政という三種の主体が一体となった例は全国的にも珍しい。外部のコンサルティング会社に依存せず、オール長岡で、デジタル技術による変革を実現しようという試みは、まさにDXの“長岡モデル”と言えよう。
■DXセンターの3つの機能
- 地域企業のDX推進
企業の現状把握、課題の分析、適切なデジタル技術の導入を推進し、業務の効率化や業務の拡張を支援する。 - 新規事業の創出と地域経済の活性化
DXを通じて、新たなビジネスモデルやサービスを地域企業が生み出せるよう支援し、地域経済の活性化と持続可能な成長を目指していく。 - 企業の協力体制の構築
企業の情報システム部門(担当者)の定期的な交流によって、ノウハウ共有や課題解決のための協力体制を築く。
■“長岡モデル”でDXを推進
スタートして間もないDXセンターであるが、すでに累計6件の相談が寄せられ、現在3件に対応しており、順調な滑り出しとなっている。寄せられた案件は、商工会議所や賛同企業である市内金融機関から紹介されたものが多く、まさに“長岡モデル”の体制が活きている。
「DXというと漠然としていて、どのように取り組んでいけば良いか」と悩んでいる企業の方は、まずはDXセンターにお問い合わせいただければと思う。専門スタッフが対話の中で悩みを紐解き、次のステップをサポートしていく。
このDXセンターというオープンなプラットフォームが、更に多くの市内企業・団体から利用され、さまざまな課題解決につながるとともに、新たなビジネスモデルやサービスが生まれることを期待している。
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タイトル画像 :
ながおかDXセンターHPより