10月4日の市長選挙開票作業は、あっという間に終了した。昔に比べ、なんと早くなったことか!
特に、AI-OCRという テクノロジーを使った「投票用紙読取分類機」が威力を発揮した。毎分660枚、手作業の100倍の速さで瞬時に読みとって分類する。
漢字・ひらがな・カタカナ・個性的なくせ字までをも判別し、読み取りエラーは5%程度。天地表裏ばらばらにでも、全て同じ向きに直して分類してくれる。もちろん、職員が目視で確認するが、導入前に比べて格段に手間が省け、従事する職員を40人減らすことを可能にした。
手書き文字の読み取り技術は年々進化しており、今ではさまざまな分野でAI-OCR(AI技術を取り入れた光学文字認識機能)の活用が進んでいる。作業を繰り返して学習させることで、識字率と項目の識別能力が格段に高まる。
このAI-OCR導入で、長岡市の場合、昨年度の段階で3課3業務で年間2,710時間もの業務時間の削減を実現した。投票用紙の読み取りよりもずっと複雑な文書の読み取りが可能になったのだ。今年度はさらに多くの業務で導入し、新型コロナウイルス感染症の影響を調査するアンケートの集計では、迅速に結果をまとめ、必要な対策を打ち出すことができた。
導入を進めることによって、「人的ミスの削減」「人間にしかできない業務に人的資源を集約できる」などの効果を引き出してゆく。
身近な作業や事務の自動化は、即コスト削減につながる。ビジネスチャンスにもつながっている。長岡版イノベーションは、そのような試みも支援していく。われと思う方、チャレンジしませんか?
関 連 記 事 : 行政事務イノベーション もっと便利に,もっと気軽に.
タイトル画像: 2020/10/4 長岡市長選挙開票作業(市民体育館)