本年、長岡市は第一次市町村合併(平成の大合併)から20年という節目を迎えた。
支所地域を中心とした中山間地域では、 おいしい米や「かぐら なんばん」に代表される風味豊かな農産物が生産されている。まさに自然からの贈り物であり、地域の誇りだ。
中山間地域には、急激な高齢化や人口減少に直面している厳しい現実がある。今後も棚田をはじめとした美しい景観や地域文化、コミュニティなどを持続させていくためには、農業の価値を都市部の住民や消費者と一緒になって支えていくことが重要だ。
今回は、頑張る中山間地域農業を応援するために立ち上げた新しいブランドを紹介する。
■新ブランド〈NAGAOKA MOUNTAIN GIFTS〉誕生
ブランド名は「NAGAOKA MOUNTAIN GIFTS」。コンセプトは「守り、育てる。山の恵み。」だ。
中山間地域は、多面的機能(食料の供給、水源の涵養、国土の保全など)を有している。その維持に取組む集落が生産する米などの農産物や加工品を、市が認証する。令和7年9月頃からブランドの認定およびロゴマークの使用申請を受け付け、販売は今年10月頃から開始する予定である。
ブランドロゴは、「チェックマーク記号」と長岡の頭文字の「N」を組み合わせたデザインで、山々の風景を想起させる意匠となっている。曲線の重なりで中山間地域の広がりや重層的な魅力を抽象的に表現している。

なお、ブランド化に当たっては、ふるさと納税型クラウドファンディングで集まった資金を活用した。中山間地域の農業生産活動に対して、ご理解とご支援をいただいたことに心から感謝申し上げる。
■長岡産米の3大ブランドがそろい踏み
米価高騰を背景に、米の産地には、消費者から納得感を得られるような付加価値の提案が求められている。長岡市では、これまでも、消費者の共感と満足を得られる価値に着目し、食味に優れた「金匠」、環境への配慮を体現する「小さな生き物たちと育むお米」という長岡産米のブランドを展開してきた。
今回、新たに「NAGAOKA MOUNTAIN GIFTS」の米が加わり、長岡産米3大ブランドとして位置付ける。今後は、より一層「選ばれるブランド」となることを目指し、さらなる磨き上げと積極的なPRを通じて、ブランドの認知拡大に努めていく。

この長岡産米3大ブランドを、道の駅ながおか花火館で、4月1日から14日まで期間限定で販売した。「NAGAOKA MOUNTAIN GIFTS」は、米のほかにも、農産加工品なども加えた約20品目を先行販売※として取り揃えた。どれも売れ行きは好調であり、試食ブースも含めて大いににぎわったと聞いている。多くの方に長岡産食材の魅力を実感していただけたことだろう。
※ 先行販売は市から対象商品を取扱う業者に協力依頼をしたもので、現時点でブランド認定済みではない。
今後も自然の恵みと地域の努力が詰まったおいしい米や農畜産物の魅力を広く発信し、中山間地域や長岡産食材の価値向上に向けた取り組みを継続していく。


関 連 記 事 : 支援中! 水不足対策 クマ・サル・イノシシ対策の“いま” 地域おこし協力隊 活躍中! 長岡米ブランド
タイトル画像 :
中山間地域新ブランドポスター