6月1日(日)から7日(土)まで、「透き通る 誇れる水に 感謝する」のスローガンのもと、 「第67回水道週間」が実施された。長岡市の水道は来 年、大正15年の給水開始から100周年を迎える。これまで、水道局や事業者等が一体となって、市民生活に不可欠な安全な水を安定的に供給する基盤を維持してきた。

しかしながら近年、熟練技術者の退職によるノウハウの消失や、老朽化した給水管や施設の維持管理など、さまざまな課題に直面している。そうした中にあって、市水道局は先進技術を積極的に活用し、効率的かつ効果的な水道管路の維持管理業務の高度化に取り組んでいるところだ。

それでは、現在進めている新たな取り組みをご紹介しよう。

■水道管の埋設確認・立会受付業務のオンライン化

道路の掘削工事などを行う際、工事事業者は、地下に埋設されている水道管等の施設がないか、それぞれの施設管理者への確認や申請を行う必要があり、両者ともに大きな負担となっていた。

市では、NTT東日本との『「イノベーション都市 長岡」の実現に向けた連携協定』(令和4年6月締結)を契機に、このたびグループ会社が運営する「立会受付Webシステム」を導入。これらの作業がオンラインで複数の施設管理者へ24時間いつでも申請可能となる。

このシステムにより、年間約1,500件分の申請で、工事事業者や市職員の業務効率化が図られ、例えば住宅建築や改築がされる際の道路工事期間の短縮にもつながる。

先月1日(木)から導入を開始したところだが、事前のテスト運用でも、複数の利用者から便利になったとの声もいただいており、今後、さらに周知に力を入れ、利用者の拡大に努めていく。

■高精度位置測位技術を活用した『水道施設探索システム』の開発

水道の漏水事故等が発生した際、迅速にバルブを操作し、被害の拡大を最小限に留める必要がある。しかし、市内の山間部をはじめとした、積雪の多い地域では、バルブなどが降り積もった雪に埋もれてしまい、発見に時間を要することで、被害の拡大や長期化が懸念されてきた。

市では、こうした課題解決のため、これらの水道施設を迅速かつ確実に探索できる「水道施設探索システム」を新たに開発。対象施設まで、センチメートル単位でナビゲーションを行うことで、迅速に操作対象施設を発見・操作することが可能となり、事故等が発生した際、生活への影響を最小限に留めることができる。

このシステムは、今冬から中山間地の施設で運用を開始する予定で、その効果に大きな期待を寄せている。

これらの他にも、AIを活用した漏水調査(過去のブログ参照)に令和5年度から着手しており、2年をかけて1,770.2kmの調査を実施した。その結果、支所地域においては、漏水が疑われる382箇所を抽出。さらに、この箇所の詳細調査をした結果、76箇所の地中漏水を発見した。

この漏水発見数は、従来の調査方法での発見数を大きく上回っている。今年度は、昨年度の旧長岡川東地域の詳細調査の継続に加え、旧長岡川西地域のAI解析と詳細調査を実施する予定だ。

AIをはじめとするデジタル技術を積極的に導入することで、従来の手法では達成できなかった迅速な対応や業務効率化が進み、長岡市の水道インフラにおける維持管理の質の向上につながっている。
今後も、効率的な維持管理に積極的に取り組むことで、持続可能な水道事業の実現を目指していく

■水道局公式キャラクターの名前を募集中!

令和8年に水道給水開始から100周年を迎えるにあたり、水道局の公式キャラクターが決定した。このキャラクターは、長岡市出身の絵本作家・松岡達英さんが、平成28年にアオーレ長岡で開催された作品展に合わせ、市のシンボルにもなっている水道タンクをモチーフに制作されたもので、このたび、公式キャラクターとすることを快く承諾していただいた。

水道局公式キャラクターのポーズ集

現在、このキャラクターの名前を募集中(水道だより6月号参照)だ。キャラクターをきっかけに、子どもたちをはじめ多くの方から水道事業について興味をもってもらえるよう、親しみやすい名前になることを願っている。募集期間は、8月31日(日)まで。応募フォームはコチラ

たくさんのご応募、お待ちしています!

   関  連  記  事 :  「命の水」を守る 

 

 タイトル画像 : 

水道局公式キャラクターの名前を募集中(キャラクターデザインは長岡出身の絵本作家・松岡達英さん)