現在、中山間地域で水不足が発生している。山古志や栃尾など約40ヘクタールの水田が影響を受けている。 暖冬少雪に加え、春の降水量が少ない ことが影響しているようだ。
「沢の水が細くて代掻きや田植えに支障がある」「ため池の水が例年の半分」などの訴えがある。今年の夏も猛暑になるという予測もあり、農業者や養鯉業者は、昨年以上の被害が出るのではと不安を抱えているはずだ。
猛暑の昨夏は、緊急渇水対策(過去のブログ参照)を実施した。
今年は先手を打ち、5月27日(月)から支援策を実施している。
■ 長岡市農作物等渇水対策事業補助金の活用を
対象期間 5月27日(月)~9月10日(火)
対 象 者 水やりが必要な面積が下記に該当する市内在住の農業者および養鯉業者
補 助 率 補助対象経費の50%以内に相当する額 ※上限10万円
対象経費 ポンプなどの購入または借り上げに要した経費、および運転に要する経費
予算規模 1,200万円 ※5, 6月分の600万円は専決処分、7月以降分の600万円は6月補正で対応
区分 | 対 象 要 件 |
水稲 | 令和6年度 水稲作付面積の30%以上または30a以上のいずれか |
園芸 | 令和6年度 園芸作物作付面積10a以上 |
錦鯉 | 令和6年度 総野池面積の30%以上または30a以上のいずれか |
補 助 対 象 品 目 等 |
1.ポンプ車等の借り上げ(消雪井戸用の発電機借り上げも含む) |
2.ポンプの借り上げ |
3.ポンプの購入費 |
4.ホースの購入費 |
5.ポリタンク(500ℓ以上)の購入費 |
6.ポンプおよび発電機の運転に要した燃料費 |
問合せ先 農水産政策課 TEL:0258-39-2223
■自然災害等へのリスクに収入保険への加入を!
昨年の長岡産コシヒカリは、1等米比率が1割にも満たないという結果になった。
2等米、3等米でも、食味は変わらない(おいしい)という評価をもらったが、等級低下による影響額は市内全体で約20億円、1ヘクタールあたり約22万円の収入減となった。
そこで、農家の収入減を補う「収入保険」への加入を促すため、昨年11月、新規・継続にかかる保険料を補助する制度を創設した。この制度では、保険料の2分の1(上限なし)を補助している。
昨年度は397件の申請があり、約2,500万円を補助した。多くの農業者から保険の必要性をご認識いただき、また実際に活用していただいたことをうれしく思う。
今年度も継続してこの補助制度を設けているので、ぜひ有効にご活用いただければと思う。
対 象 者 令和6年4月から令和7年3月の間に保険期間が開始する新規または継続加入
支援金額 収入保険加入者が負担する保険料の1/2の額(上限なし)※支援は1回限り
申請先 新潟県農業共済組合中越支所に申請
申請期限 令和6年12月末(法人は保険開始月の前月末)まで
- 全ての農作物を対象に、自然災害や価格低下だけではなく、農業者の経営努力では避けられなく収入減少を広く補償
- 保険期間の収入が基準収入の9割を下回った場合に、下回った額の9割を上限として補填。例えば、基準収入が1,000万円で最大補償の場合、保険期間の収入がゼロとなった時は810万円の補償が受けられる(5年の青色申告実績がある場合)
問合せ先 農水産政策課 0258-39-2223 新潟県農業共済中越事務所 収入保険課0258-36-8050
昨夏、日本の平均気温は平年と比べて約1.8度も高く、気象庁が統計を取り始めてから125年間で最高となった。記録的な猛暑は、これから当たり前のものになる可能性もある。
農業は私たちの暮らしに直結する基本的な産業だ。渇水の状況を注視しつつ、農産物の安定した供給のために、必要な対策にしっかりと取り組んでいきたい。
関 連 記 事 : 緊急渇水対策
タイトル画像 : 【栃尾地域】吹谷地区のため池
例年よりも水量が50㎝位低く、春でこれだけ水量が少ないのは珍しい