あまり注目はされてないが、新型コロナの影響は、働く障がい者のみなさんにも及んでいる。
市内35か所の 障がい者就労継続支援事業所で、企業 などへの就職が難しい方たちがサポートを受けながらさまざまな仕事をしている。いま現在、772人もの働き手がいる。
※現行制度上の位置づけは障がい者福祉サービスの1つ
各事業所では、お菓子やパンの自主製造・販売、商品の袋詰め、封入作業、ホームページ制作、パソコンの解体・再資源化など多岐にわたる仕事をしている。
ところが、新型コロナ禍で企業からの受注作業が減少し、物販の場となるイベントの中止も重なって、事業収益の大幅減額が見込まれる。個人的な収入減はもちろん、事業者の運営も苦しいやりくりを迫られている。
長岡市は、国の雇用調整助成金の交付を受けられない障がい者就労継続支援事業所に対して、県内初の支援金を給付する予定である。かれらの就労継続と事業所の安定的なサービス提供につなげてほしい。
加えて、市内の障害福祉者事業所や介護保険事業所など合計860か所 (障がい者就労継続支援事業所を含む)に、マスク、使い捨て手袋、消毒用アルコールを配布する。
私たちの生活を一変させている新型コロナウイルスは、これまでのやり方を見直す大きなきっかけとなっている。
私も色々考えさせられている。
実際に作業所を訪れてみると、作業に集中する姿に心うたれる。正しい支援の道さえあれば、実直な彼らは手間を惜しむことなく、熱心に仕事をこなす。
会社企業の皆さまにも、まずは事業所見学をおすすめしたい。そして、障がい者就労継続支援事業所への業務委託を検討していただければ幸いである。
~福祉課のアンケートに書かれた各事業所の声~
・イベント等の中止により、自主製品を販売できる場所がない。
・イベント中止でお菓子の注文数が激減。販路拡大を模索している。
・パンの売り上げが、販売元の営業中止やイベント自粛などで前年比30%減。
・「花いっぱいフェア」の中止により、「花苗」の売り上げが大きく落ち込む。
・パンやクッキーなどの出張販売が中止となり、利用者は落胆している。
・カフェりらんの中止で利用者の実習費が減少
・企業からのは発注がなくなって作業がストップ。非常に厳しい状況だ。
・事業所全体で仕事量が前年同月比で40%減となった。
・企業からの受注が4月下旬から50%減となり、5月は受注ゼロ。
・受託作業について、大口の企業が減産体制となり、4月は前年比50%減
・受託元の会社の休業や業務縮小により、作業が減って工賃が減少
・受託作業量が例年の半分以下。利用者に満足できる工賃を支給できない。
・利用者給与を生産活動収入から支給することが厳しい状況。
・3月、4月の利用者工賃が例年の50%減となった。
・利用者が出勤しても作業がない。
関 連 記 事 : 6月補正初日提案から
タイトル画像: 野いちご工房の洋菓子(市内スーパーマーケット店頭で)