市内のDV・虐待相談件数が4月からの5か月で572件(昨年度比140%)と増えている。 注視する必要がある。
(コロナ対策で外出自粛・ 在宅勤務・保育所や学校がお休みが続いた。早くからの増加を危惧する声が上がっていたためか、新型コロナウイルス感染症に伴う相談とされた事例は少ないが…)

長岡市の担当も手をこまねいているわけではない。

ドメスティックバイオレンス家庭内暴力ス(DVディーブイ被害の相談員や子どもの支援に関わる方など約30人が参加し、県内初となる「トラウマインフォームドケア」をテーマにした連続講座の第1回目を開催した。

期間:8月30日〜11月29日(全8回)
女性と子どものためのトラウマインフォームドケア

トラウマインフォームドケアTrauma Informed Care(TIC)とは
DV・虐待・性暴力などの被害者、加害者と向き合う際、なにか心の傷体験があったのではないかと念頭に置きながら支援していく、という考え方

背景には、DV相談の増加と内容の複雑化がある。

全国各地の配布者暴力相談支援センターの相談件数は増加傾向にあり(グラフのとおり)、市が対応した昨年度のDV相談は約1,000件にのぼる。

〜これまでの対応〜
平成13年 長岡市男女平等推進センター「ウィルながおか」開設
平成15年 「長岡市DV防止ネットワーク」設置
(警察・児童相談所など関係機関と民間団体で構成)
医療関係者のためのDV発見対応マニュアル作成、ケース検討などで連携を強化
平成24年 長岡市配偶者暴力相談支援センター開設
NPO法人女のスペース・ながおかと連携して運営する官民協働の形は、全国の関係機関から高く評価されている

また、多くの市民団体からも賛同をいただいている。

 

問題が顕在化し、年々、相談も多様化・広域化を呈し続けている。
そこで今年度は、支援の質をランクアップさせる。
高度な相談や関係機関との連携構築に対応するコーディネーターを設置するほか、広く市外からも支援者を集め、専門性の向上と最新の知識を学ぶトラウマインフォームドケア講座(上述)を開催することとしたのだ。

生活復帰までの切れ目のない支援体制は県内初であり、これまで対応できなかった複雑な事案や、将来の展望が見えず支援の網目からこぼれてしまう人へも目を向けている。

併せて、トラウマからの早期回復という本質的なテーマに挑む。
トラウマが生み出す心や行動のパターンは無自覚のうちに連鎖する──DV・虐待の世代間連鎖を断ち切るため、DV被害者とその子どもを並行して支援するプログラムも実施する。全国初の取り組みだ。

人生の価値は万人平等だ。生きづらさを感じている方は、お気軽にご相談いただきたい。

ウィルながおか  相談専用番号:0258-39-9357  相談無料、秘密厳守します

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 関  連  記  事 :   虐待防止をネットワークで1    虐待防止をネットワークで2 自死、減少へ
 タ イトル画像:  ・子どもの虐待防止のシンボルマーク〜オレンジリボン
                ・DV防止のシンボルマーク〜パープルリボン 
子どもへの虐待とDVが同時に見つかることが多いためWリボン(オレンジ&パープルリボン)運動として展開されるケースも多い