8月30日(月)、県内全域にコロナ感染防止の「特別警報」が発令された。
これにともない、酒類を提供する飲食店等への営業時間短縮が要請されている。要請期間は9月3日(金)~16日(木)、長岡市にはすでに8月20日(金)に特別警報が発令されていたため、時短営業を9月16日まで延長した。協力金は追加支給する。
この対処は、感染力の強いデルタ株の全国的な感染拡大が、新潟県にも及んでいる兆候が出ているためだ。長岡市内では、8月中旬以降、連日2桁の新規感染者が確認されている。9月に入って減小傾向にあるものの、いつ爆発的な感染拡大が起こってもおかしくない状況にある。
ワクチン接種は着々と進んでいる
長岡では10月中に接種率70~80%(人口比)に到達する。いわゆる社会免疫が達成される見込みだ。2回接種しても感染する可能性はあり(=ブレークスルー感染)、用心は必要だが、重症化しにくくなるので、医療のひっ迫は避けられる。それまでは市民挙げて、感染防止にぬかりなく取り組んでいきたい。
特に夏休みが終わって、学校内での集団感染や、子どもの感染が家族に広がるなど、更なる感染拡大の恐れがあるので、若い世代の方の感染を抑える対策に重点的に取り組んでいきたいと考えている。
長岡における最近の感染の特徴
◎20歳未満への感染が増えた
以前に感染者が増加した5月と比較すると、8月の感染増加では、19歳未満の感染者の割合が増加していた。30歳未満の感染が全体の4割に達している。また、それ以上の年代も50代までまんべんなく感染が発生している。
一方、60代・70代の感染者が減少していて、これはワクチン接種のおかげか。
◎県外との往来、家庭内、部活動、寮生活で感染
仕事での出張やレジャーなどの県外往来、帰省者からの感染のほか、職場での感染が家庭に持ち込まれ、小中学生や幼児にまで感染が広がるケースも目立っている。
夏季休業期間中の学校内の部活動での感染も散見される。寮の集団生活で30人以上のクラスターが発生している。▼円グラフクリックで拡大
検査体制をさらに拡充
デルタ株に代わってから、あっという間に感染拡大したケースが多くなった。これを防ぐには、PCR検査等による早期発見も必要だ。
市では、長岡市医師会と協力し、お盆の帰省者を対象とした抗原検査を実施し、726名の方から受けてもらった(陽性2人を発見)。また、現在、県と共同で飲食店従業員を対象としたPCR検査を実施している(9月末まで)。
さらに、自主検査のニーズが高まっていることを受けて、8月30日(金)付けで予算の専決処分を行い、PCR検査費用の助成制度を拡充した。下記一覧参照▼
対象者 | 補助回数 | 補助率 |
無症状の長岡市民で以下に該当する方 ・県外や県内の感染拡大地域との往来があった人 |
3回まで |
9分の10 ※補助上限額あり |
介護保険施設及び障害者施設等に勤務する職員 |
上限なし |
また、子どもたちへの感染拡大を最小限に抑えるため、陽性者との接触があった児童生徒や教職員等が速やかにPCR検査ができるようにした※。感染の早期発見により、クラスターを未然に防いでいきたい(対象は、市立学校、児童館・児童クラブ、保育園等)。
※これは保健所が行う行政検査とは別に行われる
市有施設の利用制限・イベントの中止
県内全域を対象に特別警報が発令され、県は県立施設の休館、県立学校の部活動の休止を決定した。長岡としても、県全域一丸となっての感染封じ込めに取り組む必要があると考え、「市有施設の利用制限」、「市主催のイベント等の中止または延期」、「市立小中学校の部活動休止」を行うことに決定した。期間は同じく9月16日(木)まで。
ご不便をおかけする市民の皆さんに申しわけがないが、特別警報発令中のこの2週間で何としても感染拡大を抑制したい。
特別警報解除へ向け全力で取り組むので、ご理解とご協力をお願いしたい。
<参考データ>
■ワクチン接種
○妊産婦への優先的なワクチン接種
・対象者
長岡市に妊娠届を提出し、妊娠中または出産直後の方(すでに1回以上ワクチンを接種済の方は除く)
・接種方法
① 長岡中央綜合病院または立川綜合病院にかかりつけの妊婦の方
・病院でかかりつけの妊婦への接種を実施
・予約方法等は、診察を受ける際などに各病院から案内する。
② ①以外の方
・集団接種(平日夜間)の予約を9月9日(木)午前10時から午後7時まで優先的に受け付け
・予約方法等は、対象者に送付する個別通知で案内する。
■市民が自主的に行うPCR検査等に対する費用の補助制度
○補助対象者
長岡市の住民基本台帳に登録され、発熱等の症状がない人で、次のいずれかに該当する人
・県外や県内の感染拡大地域との往来があった
・県外や県内の感染拡大地域からの来訪者と接触があった
・その他感染リスクが懸念される人との接触があった
○補助額
・長岡市が指定する民間検査機関で検査を行った場合
検査費用の10分の9(上限13,000円)
・医療機関で検査を行った場合
検査費用の10分の9(上限22,000円)
※民間検査機関と医療機関での検査回数合わせて、年度内1人あたり計3回まで補助を受けられる。
○期間: 令和4年3月31日まで
○問い合わせ: 健康課(TEL:0258-39-7508)
■長岡市介護保険施設・障害者施設等の職員に対するPCR検査等費補助
○補助対象検査
対象施設に勤務する職員が運営者の判断で受検したPCR検査または抗原検査(下記理由で)
自主検査の実施理由(検査予定日から2週間以内に、次のいずれかに該当)
・県外への往来歴がある
・県外への往来者との接触歴がある
・濃厚接触者との接触歴がある
・感染の疑いがある者と接触したおそれがある
○補助金額
・補助率:自主検査費用の10分の9
・補助上限額:PCR検査:22,000円/人 、抗原検査:5,000円/人
・補助対象経費:検査費用、検体輸送費用、検体採取費用、結果判断費用など
○受付期間:令和4年3月15日まで
○問い合わせ:介護保険施設等…介護保険課(TEL:0258-39-2245)
障害者施設…福祉課(TEL:0258-39-2218)
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タイトル画像: 県の特別警報に伴うパープルのライティング(アオーレ長岡)