今年で10年

長岡市市民協働条例を定めてから10年となる。
条例をつくった平成24年、市民活動の総合窓口としてながおか市民協働センター を設置。多種多様なサポート体制で工夫をこらし、自由かつ自発的な市民活動を後押ししてきた。市民協働センターの登録団体の数は、この間に約4倍に伸び、それぞれの団体の活動も活発になっている。

 

 
 平成24年度  平成29年度 令和2年度
約100団体 227団体 426団体

 

 

 

かかげた理念

私たち長岡市民は、一人ひとりが協働の主役としての役割を担い、お互いが支え合い、つながり合う「笑顔いきいき・協働のまち長岡」を実現する

これが、市民協働条例でかかげた理念だ。10年を振り返るとき、条例で掲げたこの“理念”に近づいている手応えがある。

※この10年の歩みと今後の展望について、4月1日に発行された市民活動情報誌「らこって」100号記念の対談で触れている。ご覧いただけたらと思う。

 

新たな2つの補助金

今年度は、コロナ禍のために活動が困難になっている団体を対象に、新たに2つの支援を行う。市民生活を支えようと公益的な活動をしているみなさんの活動が抑制されてはならないと思うからだ。厳しい状況をブレイクスルーするみなさんの登場を期待している。

昨年度、長岡市は、ウィルス禍下でも市民活動を停滞させず継続してもらうため、市民活動奨励金を増強した。感染防止や新しい生活様式を踏まえた活動に必要な備品購入、啓発活動の経費などを補助した。スポーツ・文化・福祉・防災・自治会・国際交流など、様々な団体から820件の申請があった。

長岡市未来へつなぐ公益団体応援補助金  (詳細は末尾に)
長岡市未来を創る市民活動応援補助金   (詳細は末尾に)

画像クリックで大きくなります▼

         


「補助金=申請が大変」と思っている方は、ぜひ、アオーレ長岡西棟3階の市民協働センターにご相談いただければと思う。経験豊かなスタッフが、グループや団体の要望や事情に寄り添って「それなら、○○の制度が利用できる」といった適切なサポートをしてくれる。

 

協働”は新しいステージへ

10年経って、私たちは、新型コロナウイルス禍に遭遇した。あらゆる変化が加速し、地域社会・市民社会の様相も激変──人口減少・高齢社会はすでに現実だ──のきざしが見えてきた。“長岡の協働”がめざしてきた共生社会の基盤も、揺さぶりをかけられた。

長岡でここ1,2年で目立った動きに「子ども食堂」がある。またたくまに市内13カ所に広がって、さらに拡大の勢いだ。コロナ禍や格差問題から求められる生活支援(セーフティネット)は公(政府・行政)の役割だが、では「子ども食堂」は公営でやるべきだろうか??
助け合おうという気持ちは“人”に自然に備わっているものだ。思いやりは思いやりを生む──このこころの循環を奪ってよいわけはない。市は長岡の子ども食堂が継続し発展していくために、食材供給のネットワーク(フードバンク
協力企業・個人)を運営し、スタートアップや事業補助金を提供することで「協働」していきたい。

実のところ、過度に公(制度・社会システム)に依存する社会では、人と人のつながりが断たれ、個人が分断されてしまう。地域社会・市民社会が希薄化し、孤立社会の拡大が危惧されることになると思う。今まで以上に、地域や社会にとって真に必要なものに支援する戦略的な政策=「みんなのためにがんばる団体・人への支援」に、長岡市は力を入れていく。
既存の権威や制度に従うタテ関係を卒業し、近隣、友達、小さなグループからヨコにつながる「水平でダイナミックな関係」にステージアップしよう!


市内のNPO法人や市民活動団体は、行政だけでは行き届かない幅広い分野で、市民生活を支える活動を行っている。長期化するウイルス禍の影響がさらに広がると予想されるため、長岡市はこのような団体の活動継続を全力でサポートする。「協働によるまちづくり」を新たなステージへ進め、長岡の明るい未来をつくっていきたいと思う。

 

 

市民協働センターのスタッフ

 

 

■ 新補助金 詳細 

長岡市未来へつなぐ公益団体応援補助金 
 補助金額:10万円までは全額
      10万円を超える場合は80%(上限50万円)
      ※以下の要件を備えた団体が、高い公益性や波及効果などが認められる事業を実施する場合は、100万円を上限に補助する場合あり
       ①申請日時点において3年以上の活動実績を有する
       ②前年度の予算規模が20万円以上
 対象団体:特定非営利活動(NPO)法人や非営利の公益団体等

長岡市未来を創る市民活動応援補助金(未来共創補助金)
 補助金額:10万円までは全額
     10万円を超える場合は80%(上限50万円)
     ※以下の要件を備えた団体が、高い公益性や波及効果などが認められ、将来自立して長岡の目玉となりえる事業を実施する場合は、100万円を上限に補助する場合がある
       ①申請日時点において3年以上の活動実績を有する
       ②前年度の予算規模が20万円以上
 対象団体:市民団体等

 

 関   連   記   事 :    みんな食堂     われらが動けば 不撓不屈スポーツ市民
 
  タイトル 画 像:  Picking Up Mindピッキングアップマインド のみなさん。この日はアオーレ長岡に来てくれた! 長岡の名所などのゴミの収拾運動ピックアップをしている。街の美化だけでなく、さりげなく街の安心安全を見守り、さらに長岡の紹介へとつなげている。LOVE PEACE !